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すべてをかけて:民主主義を守る戦いのスターのレビュー・感想・評価

5.0
 アメリカ合衆国の選挙事情を描いたドキュメンタリー。アメリカ合衆国建国時には白人の成人男性にしか投票権がないのは知ってたが、さらに資産家でないと投票できなかったのは知らなかった。
 なので当時はアメリカ合衆国の全人口の6%しか投票出来なかったとか。
 南北戦争で北軍が勝ち、黒人に投票権が与えられ、黒人の議員も登場したが、北軍が南部から撤退すると、南部の白人至上主義者の逆襲が始まり、投票した黒人が殺されたり、黒人が投票するためにはお金を払ったり、ロースクールの学生でも回答できない、難しい試験をパスしないと投票出来ないなどの嫌がらせを受けた。
 差別は今でもあり、黒人が多い地区にあった投票所が突然遠方に移動したり、やはり黒人が多い地区で投票機が壊れたという理由で、何時間も投票できないという事態が生じたり。
 そもそもなんで投票機なる物が必要か意味不明。日本で投票する時投票機なんて、いらないですよね。
 このドキュメンタリーの主張には概ね納得したのだが、一つだけ理解できなかったのが、元重罪犯の投票権がない州で、元重罪犯にも投票権をよこすよう運動し、その主張が実った件。
 刑期を終えたとはいえ、元重罪犯に投票認めるっておかしいでしょう。刑期を終えたギャングのメンバーが、揃って凶悪犯罪の刑期を軽くするような政治家に投票したらどうするの?
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