あいう

サマーフィルムにのってのあいうのレビュー・感想・評価

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
4.9
素晴らしかった。熱量が伝わってくる。上映会中断のシーン最高だった。この手の良作、わずかな時間しか出てこない人もちゃんとキャラが立ってるのが多くて、そこが成否の分かれ目なのかな

「リア充なんて」って言ってる奴を主人公にすると、どうしても「その人なりのリア充」を描くことになってしまうのが、構造的にしょうがないのかもしれないけれど残念。「イチャイチャしやがって」って目で見てた主人公も結局恋愛を持ち込むし、「お揃いのシャツなんか作っちゃってさ」と言わんばかりのカットもあるけど、主人公たちも彼らなりに絆を作っていく。そこに生まれるものは、形は違えど結局はありふれた青春像、主人公が軽蔑的に見ていたものの変形でしかないのでは…「素直になれないだけでみんなそれを欲してる」ってならそれでもいいけど、そうじゃない人を描く映画も見てみたい
彼女らの映画だって、なにも文化祭で上映なんてリア充の真似事みたいなことしなくてもよかったわけで…その意味でも、上映中断は至高の展開だった
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