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サマーフィルムにのってのradioradio526のレビュー・感想・評価

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
4.0
「映画ってさぁ…スクリーンを通じて今と過去を繋いでくれるんだと思う」

「サマーフィルムにのって」鑑賞。

勝新太郎を敬愛する女子高生ハダシ。キラキラ青春映画ばかり撮ってる映画部には居場所すらない。友達のビート板(天文部)とブルーハワイ(剣道部)の3人で昔の時代劇ばかり観ている放課後…そんなくすぶり女子の前に武士役にピッタリの凛太朗が現れる。
すぐに個性的な仲間を集め出して時代劇を撮り始め「打倒!ラブコメ」を掲げて文化祭のゲリラ上映を目指すことに。
ひと夏の青春の全てをぶち込んだ映画作りの中、ハダシは凛太朗にほのかな恋心を抱き始めるが…彼は未来からやってきたタイムトラベラーだった。

「眩しくて愛おしい」「超爽快で感動的なラスト」様々な映画祭で絶賛されている今年の夏イチバンの青春映画…予告編だけで「これは観たい!」と心待ちにしていた。
それだけに鑑賞後のギャップが怖かったけど…期待を上回る夏の一本だった!
しかし、これほどまでに映画愛に溢れた内容だとは思ってもみなかったなぁ。

元乃木坂46?…乃木坂ってもっとキラキラした女子なんじゃなかったのか?
なんだこの伊藤万理華っていう…強烈な全身演劇人は?こんなのが乃木坂にいたんだ。いや…だから元…なのか、とにかくアイドルとは思えない。
ガニ股で座頭市の殺陣をやる彼女からは独特の演劇オーラがダダ漏れだ。

ハダシ?ビート板?…ブルーハワイw?夏を連想させる女子3人はスカート丈もやや長い目で全然イケてない感満載。どう見ても高校生に見えないおっさん顔のダディーボーイ、デコトラならぬデコチャリを乗り回す人の良いヤンキー、キャッチャーミットの音だけでどのピッチャーかを当てるあまりにも無駄な才能の二人組…ハダシ組のライバルになる映画部のキラキラ女子(部長?)。皆が皆、あまりにも愛らしくて誰もかれもが素敵だった。
青春+時代劇+SFという荒唐無稽にしか成り得ないような設定のラストがこんなに爽やかなものになろうとは…映画を愛する全ての人に是非観て欲しい1本。

そしてビート板役の河合優実…気づかなかったけど「佐々木、イン、マイマイン」の苗村さん(カラオケボックスで「プカプカ」を歌ってた彼女)じゃないか!
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