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サマーフィルムにのってのOBのレビュー・感想・評価

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
4.3
巷の評判と、うっすら聞こえてくる内容から注目していた作品。アマプラの有料レンタルにて鑑賞!

高校生の青春ものというと、一昨年の『アルプススタンドのはしの方』が私的2020年間ベスト1という大当たりがあった為、それの再来を、という非常に高い期待というハードルを掲げての鑑賞とあいなった。

アルはしは、城定監督という大ベテランの手練れなシナリオによる安定感に対して、本作がデビュー作となる松本監督の荒削りながら勢いのある脚本が、このサマーフィルムの良さに繋がっていて、結果まさに好感な映画だった。

役者陣も皆フレッシュ&キャラ立ち揃いで、中でも主役の伊藤万理華さんは元乃木坂とは思えないオタクなナイスキャラを好演していた。序盤は、なんか変な子だなと思うだけだったが見進める内に魅力的な女性に変貌していった。 

また最近売れっ子で、贔屓の山下達郎氏の新曲PVでも魅力的な女性を演じていた河合優美さんがこれまたクセありな女子高生を演じていてビックリ。彼女はこれからも活躍するでしょう。

内容も、今までの青春映画では良くある「いい奴」と「やな奴」の単純対決構図ではなく、絶対的な正解はないという、結局はみんな「いい奴」展開はまさに現代的なシナリオで、ここも大きく好感。

タイムトラベルネタも、最後に回答的に描かれるのかと思ったが、意外に早めに開陳され、それが良いフックとなって物語がドライブしていった。

小賢しいおじさんとしては、SF的な課題に対しても何らかの解決描写を期待したが、そこは野暮というものなんでしょう。。

松本監督には今後も期待したいと思います。
あっ、主題歌も良かったです。

次は『ベイビー・わるきゅーれ』!😉
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