高橋ヨシキを崇拝していたが、だからこそ怖くて見れなかった映画。
暴力刑事が暴力での統治に疑問を抱き激怒の末、暴力を炸裂させるというジャンル映画としてありなシンプルな内容なのだが、全体的にまずお金の無さが目立つ。
サイドを固める役者さんの舞台寄りな演技もさることながら、おそらく狙いではないカメラワークの安定のなさ、美術やVFXの行き届かなさがやはり目立ってしまう。
それでもひとアイデアやヨシキさんらしい映像の飛躍があれば良いのだが、クライマックスの手が壊れるまで殴るという一点を除いては極平凡だった。
また、編集もそうだが、音の設計がかなり特徴的。これは好みもあるのだが、かなりのインディー臭、よく言えばアーティスト的な壊し方をしている。
ただ、全体的なチープさが目立つ分、それらの要素が余計にチープさに拍車をかけている印象。
主人公が激怒するというのは、キャラクター全員がほとんど0か100かで感情を変えるため、かなり記号的でありドラマとしてはあまり見れない。
面白い!と言いたいが、忖度エンジンをフルで稼働してもちょっと難しかったです。