「スペースマン」ほどの哲学的要素はないものの、物語は、回想と投影と思わせるものを織り交ぜて進んでいくあたりがまたしても好みであった。
宇宙飛行士に限らずだけど、何かに人生を費やすということは、大きな何かを失うか手放すかということだと思う。
オーガスティンの経歴と偉業が詳細に描かれなかったので想像でしかないけど、「博士の影響でこの道を選んだ」と言われて泣けるくらいには、彼もまた「失っていた」のだろう。
バタフライエフェクトだ。
あのとき寄り添っていたら、きっと彼女は救えなかったし、どちらのアイリスにも出会えてなかったかもしれない。
無事にK-23に着くといいなあ。