YYamada

オールドのYYamadaのレビュー・感想・評価

オールド(2021年製作の映画)
3.8
【スリラー映画のススメ】
◆作品名:
オールド (2021)
◆映倫区分 / 日本 G(制限なし)
      米国 PG-13
◆スリラーの要素
 身近な存在だったものが、
 登場人物を脅かす
◆本作のポジショニング
 サスペンス □□■□□ ホラー

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごすためやってきた複数の家族。それぞれが楽しいひと時を過ごしていたが、ひとりの母親が、姿が見えなくなった息子を探しはじめた。そんな彼女の前に「僕はここにいるよ」と姿を現した6歳の息子は、少し目を離したすきに青年へと急成長していた。
・やがて彼らは、それぞれが急速に年老いていくことに気づく。ビーチにいた人々はすぐにその場を離れようとするが、なぜか意識を失ってしまうなど脱出することができず……

〈見処〉
①そのビーチでは一生が一日で終わる——
・『オールド』は、2021年に製作されたスリラー映画。
・異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖を描いた本作。その監督・製作・脚本は『シックス・センス』『スプリット』などスリラー映画の名手、M・ナイト・シャマラン。本作ではビーチに送迎するマイクロバス運転手としても出演している。
・また、本作はシャマラン作品の中で初めて、地元フィラデルフィアを離れて撮影を敢行。2020年9月から新型コロナウイルス感染症の流行下のドミニカで撮影されたが、撮影期間中は一人も陽性反応者は出なかったという。
・出演は、主人公一家の父親役をガエル・ガルシア・ベルナル、『ファントム・スレッド』のビッキー・クリーブス、『ジョジョ・ラビット』のトーマシン・マッケンジー、『ジュマンジ』シリーズのアレックス・ウルフ。

②結び…本作の見処は?
◎: 閉塞感漂うビーチにて次々と起こる不可解な現象が「異常なスピードで経過する時間」と判明するまでの過程は、未知への恐怖と知的好奇心の両面を味わえる。パンデミック下の現在の社会情勢が、特に印象深いものとしている。
○:「野外密室」を舞台とした人間模様を描く、グランドホテル方式の群像劇として、それぞれの人間関係が時間の経過とともに移り変わる。
○: 恐怖のビーチでありながら、風光明媚なそのロケーションは大変美しい。
○:「シャマラン劇場」特有のオチのどんでん返し度は、平均以上の水準にあると思う。
×:「急速に経年」「ビーチから脱出出来ない要因」は説明不足 であり、「子供の成長に対して成人の加齢が遅い」点もシャマラン・クオリティー。
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