予告を観たかんじでは、急激に老けてしまうビーチのシチュエーションホラー的な作品かな？とややB級作品のような印象でしたが、実際に観てみたら思ったよりも内容がちゃんとあって、演出やカメラワーク等にもこだわられたしっかり面白い作品でした。シャマラン監督の描く狂気のおばさんの怖さはやっぱりすごい。老いの表現も、ハムナプトラのミイラのような水分が急激になくなっていくパニック要素の強いホラー描写ではなく、気づいたら成長していたりもとからあった疾患が悪化したりと不自然なスピードの自然な老化現象の描き方が不気味ですごくうまいなぁと思いました。ビーチから出られない絶望と、次々と起こる問題の数々と犠牲者の多さに飽きる暇なく最後まで駆け抜けたような印象。こういった設定勝負の作品は途中まで面白くててもエンディングで広げた風呂敷を畳むのが難しいだろうなと思うので、ここまでラストを描ききっている点も満足感が高かったです。ホラーだけどとあるシーンでちょっと感動で泣けたので、夏にオススメの作品です。
