荒唐無稽でSF的な設定を充分に処理しきれず、ある程度紋切り型な展開に妥協した不完全な出来栄えといった印象を受けました。
シャマランにしては粗さが目立ちます。何処か事を急いてるというか、結論を求めすぎとでも言うべきでしょうか。
訳の分からないことを、訳が分からないままいつまでも見せ続けられることが可能であるというのが、優れたホラー・スリラー映画全般に共通する魅力のひとつだと思うのですが、本作の場合、そのへんの描写が少々安直な結果に収まりすぎている気がするのです。
これだけ複雑な情報を処理するには、2時間を超える尺が必要ではないでしょうか。或いは、ドラマシリーズにしても面白いかもしれません。