「ヴォーグ」などでセンセーショナルな写真を撮り続けた写真家ヘルムートニュートンと、彼を崇拝するモデルたちと、彼が愛した妻とのドキュメンタリー。
日本で女性のヌードを撮る有名な写真家といえばアラーキーや篠山紀信くらいだろうか。彼らの写真には全くピンとこない。
でも、昔、青山ブックセンターに飾られていたのを見かけたヘルムートニュートンの写真にはなぜか強く魅かれた。
彼の写真の中の女性たちは、強く、美しく、エロティックで、かっこよく、ミステリアスで、挑発的で、物語を感じさせ、時代を斬るセンスがあり、ユーモアが覗きながらシニカルでもあり、いつまでも脳裏に焼き付く。
映画では彼の写真を散りばめながら、彼に撮られたモデル達のインタビューと撮影現場の様子が描かれる。
シャーロット・ランプリングの魅惑的な写真が印象に残った。
後半は彼のミューズだった彼の妻との二人三脚の創作活動が記録されている。
飽くことなく女性美を追い止めながら、この上ない愛妻家だったヘルムートニュートン。
全編に妻への愛が溢れていて微笑ましかった。