takanoひねもすのたり

ヘルムート・ニュートンと12人の女たちのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

3.4
歌手のグレイス・ジョーンズは語る。
「彼の写真はいつも気品があった」
 
そして彼は明朗に言う。

被写体の人物像には何の興味もない。
モデルの私生活や性格にも。
興味を感じるのは外見、私の目とカメラに映るもの。
"魂を撮っていない"と言われるが、魂だって?
私が撮るのは体や顔だ。
興味があるのは顔や胸や脚なんだ。
それを写してる。
できればそれ以上のものを、魂なんてよしてくれ。

清々しいほどに達観しているし、やりたいことが、自分の作品へのビジョンが明確に見えていて揺らぐことがない。

彼の写真に映るモデルはみな扇情的だが、そこにはエロスを越えて挑むような強さのオーラが漂う。力強く、猛々しい。              

彼の写真集を手放してしまつたことを悔やむ🥺