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アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!のsomaddesignのレビュー・感想・評価

3.0
ハンドくんに目が!

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思春期を迎え家族を疎ましく思い遠ざけがちな長女ウエンズデーのために、父ゴメスは家族の絆を深めるべく、キャンピングカーで全米横断の旅に出る。

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忙しさにかまけて感想を残すのを先延ばしにしてたら、すっかり印象が薄まってしまった。たぶんそれなりに面白かった気がする。

人気作の続編、全米横断しがち。またはヨーロッパ行きがち。(特にフランス)

続編にありがちな例のパターン。実写版「アダムス・ファミリー2」と同じく、ウェンズデーが主人公となって、自身のアイデンティティを深掘りしてく話。
誰よりも好きなものが明確で、やりたいことも大切なものも明快な自分を確立してる分、理解のない家族との軋轢に悩む姿が面白い。そういえば、うちの姉も子供の頃「自分はどこかから拾われた子なんだ。だからお前とは血のつながりはないんだよ」って幼い弟の自分に言って聞かせてたっけ。

一応ロードムービーだけど、次々目的地へほぼワープに近い移動をして道中がないので旅に出てる意味が薄い。紆余曲折、旅を通じて絆が深まった気がしない。
終始毒親の勝手に振り回されるばかりで、ウェンズデーの陰鬱さは血筋ってより家族のせいな気がしてくる。良かれと思ってるだけにタチが悪く、ウェンズデーが不憫。最終的にその横暴をウェンズデーが受容することで丸く収まってるだけのような。(ゴメスのある秘密は笑った)

監督は前作から引き続きコンラッド・ヴァーノンとグレッグ・ティアナンのコンビ。「ソーセージ・パーティ」の監督コンビとも知られ、不謹慎と悪ノリ&下ネタを一見ポップなアニメに潜ませる名手として俺にお馴染み。
有名シリーズの続編とあって前作以上に彼らの毒っ気が薄まってるので、

吹き替えは前作に続いて素晴らしく、二階堂ふみの低く陰鬱なウェンズデーが堪能できて良かった。生瀬勝久のパパ、杏のママ役もまたよし。

コロナ禍を反映して、所々ソーシャルディスタンスや消毒液ギャグが面白い……いつか今作を見返した時に「この頃は世界的な感染症が流行ってて…」て平和に思い返せる未来がきますように。


8本目
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