きき

記憶の技法のききのレビュー・感想・評価

記憶の技法(2020年製作の映画)
3.5
吉野朔実さんの世界観へのリスペクトが感じられる、とても真摯に丁寧につくられた映画で、20年ちかく前の漫画をうまく現代に置き換えていたとおもう。原作を何十回と読んだので何が起こるのかぜんぶわかっているのに、それでもみていて心ゆさぶられた。
石井杏奈さんと栗原吾郎さんの少し心もとない話し方がとてもよくて、吉野朔実さんの世界のなかの、なんとなく地に足のついていないような『生活』というものになじめないような、どこかふわりと現実から浮いているようなひとたちにとてもちかかった。
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