若い女性社員(三崎奈美)と不倫関係を結んだ妻子もちの課長(原田君事)が、仲人を務めた常務(小松方正)の逆鱗に触れてしまう。盲目的な恋愛の泥沼化を描いている、日活ロマンポルノ。
中年課長が恋心をストレートにぶつけてくる女性社員に超接近してしまう物語。異変に気づいた妻(青山恭子)と仲立ちした常務が意味深長な立ち位置になっており、三崎奈美の「直進することしかできない女性像」が魅力的に描かれている。
しかしながら、中年課長が普通にモテまくるプレイボーイ(山科ゆりからも好かれている)という設定のため、若い娘から一方的にアピールを受けたときの浮き立つ感情が、「鑑賞者と合わせ鏡になりづらい」という難点あり。
絡みのシーンでは、三崎奈美の顔の接写を多用しているので、眉間の皺フェチ垂涎。「俺みたいなオッサンに恋心を抱いてくれる娘さんが社内にいたら良いなぁ」などと、妄想に耽りながら鑑賞するスタイルが最適。