若い女性社員（三崎奈美）と不倫関係を結んだ妻子もちの課長（原田君事）が、仲人を務めた常務（小松方正）の逆鱗に触れてしまう。盲目的な恋愛の泥沼化を描いている、日活ロマンポルノ。

中年課長が恋心をストレートにぶつけてくる女性社員に超接近してしまう物語。異変に気づいた妻（青山恭子）と仲立ちした常務が意味深長な立ち位置になっており、三崎奈美の「直進することしかできない女性像」が魅力的に描かれている。

しかしながら、中年課長が普通にモテまくるプレイボーイ（山科ゆりからも好かれている）という設定のため、若い娘から一方的にアピールを受けたときの浮き立つ感情が、「鑑賞者と合わせ鏡になりづらい」という難点あり。

絡みのシーンでは、三崎奈美の顔の接写を多用しているので、眉間の皺フェチ垂涎。「俺みたいなオッサンに恋心を抱いてくれる娘さんが社内にいたら良いなぁ」などと、妄想に耽りながら鑑賞するスタイルが最適。

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昭和のロマンポルノをノスタルジー感じながらのんびり観たいときにちょうどいい。私は横浜人なので舞台が横浜なだけで嬉しい（月曜日のユカ！）。部下な三崎奈美と残業で二人きりになったらそりゃあわくわくしちゃうよな（私女だけど）。セクハラとかうるさくない時代だから上司の誘いで自然にご飯行って自然にラブアフェアー。昭和ってフリーダムでいいなー。映画としての質はいまいちだけど、妻子もちサラリーマンでもこんな美人美乳OLとニャンニャンできるんだなあとうらやまけしからん気持ちになるロマンあふれるポルノ、ロマンポルノなんてこんなもんでいいんだ、ゲージュツ性とかペーソスとかそんなもん要らないんだと妙に納得。どこが単身赴任なんだろうと首をひねったところで突然の左遷、急にリアルな展開に転調。村上春樹の主人公かよみたいな諦念身勝手男、どこまでも都合のいい女たち。山科ゆりと小松方正（と織田俊彦）が好きすぎるから＋0.5点。

三崎奈美の可愛さと肢体が爆発するロマンポルノ版「月曜日のユカ」（赤燈台つながり）。こんな女の子に惚れられたらもうアウト。あのとっくりセーターの首んとこ持って、じっと見つめる表情に悶絶必至。

お話は島耕作ばりにモテまくるさえない課長が主役の、この時分の日活作品に多い主たる観客層を意識したありがたい仕様。監督も白井伸明なので絡みの量も豊富。宮下教雄脚本はサラリーマン社会の悲哀を、仔猫の様な三崎奈美を通してさらりと描いていて過不足なし。
番手的には二番の山科ゆりはまさかの飛び道具、ロマンポルノを体現する彼女はこの頃でもう十年選手か。青山恭子の哀切も良い。小松方正の存在感も際立つ。

なんで月ユカと書いたかというと横浜が舞台なのと、撮影が同じ山崎善弘さんだからで、狭い室内で、手持ちカメラで縦横に動き回る躍動感ある撮影が映画的で楽しい。
織田俊彦はこの頃は上司役が多いなぁ。
たわわという表現がピッタリの三崎奈美のおっぱいが何よりの見所。

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