Aya

デニス・ホー ビカミング・ザ・ソングのAyaのレビュー・感想・評価

3.8
#twcn

デニス・ホーちょーカッコいい。
自分死にたくなるほどクソださい。

クラックラしました。
ずっと泣いてた。

わたしは2019年、2020年、2021年の香港を見ている。

この映画はUS公開(インターネット配信)が2020年7月1日です。

中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法(Law of the People's Republic of China on Safeguarding National Security in the Hong Kong Special Administrative Region)が施行された日。

その意味を1年越しに噛みしめながらこのレビューを書いている今も涙が止まらない。

思えば私の香港への理解は深いとは言えない。
行きたいとは言っていても訪れたことはない。
映画のことばかり。

ここ10年ほどで純粋な香港資本の映画は少なくなり、大陸資本・文脈・ロケどんどん浸食されているのを見ていた。
知っていた。

俺たちのヒーローだった香港の映画人はどんどん寡黙になっていった。
何も話さなくなった。
映画もどんどん少なくなった。

ハリウッド映画だってそうじゃないか。
みんなどんな気持ちで”アイアンマン3”を観てた?
どんな気持ちで"ムーラン"を観ていた?
(そもそも見れない問題)

デニス・ホーやアンソニー・ウォンはとんでもないことをしている。
今この時も。
Special Thanksに最初に登場した名前はアイ・ウェイウェイ。

間違いなく彼らは歴史に残る。
ヒーローとして。

この世界にこんなにカッコいい人が犠牲を払い「自由」のために戦っている。
彼らと同じ時代に生まれたことを光栄に思うと同時にニュースや映画やTwitterといったメディアの前で涙を流しながらキーボードを打つことしかできない無力な自分を恥じる。

特に絶望を極めたのは2019年9月。
私はNYまでのトランジットで北京空港にいた。
HONGKONG行の飛行機がキャンセルになる掲示板を眺めながら「そりゃそうだよね」としか思ってなかった。

2020年7月1日にも絶望感を感じながらも見ていたのはPC画面だ。
そして2021年になってしまった。

香港人。
香港という特別な地は本当になくなってしまったの?


日本語字幕:西村 美須寿
(ほとんど英語だもんね)
Aya

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