扱っているテーマはとても重いものばかりだけど、作品を彩る音楽や空気感、そして適材適所な演者たちによって良い意味で、さらっと軽やかな作品に思えてくるから不思議。私も荻上監督の術中にハマっているのでしょう。
隣人との距離が近くて 、周囲の人達もどこか浮世離れしてて、でも優しくて、現実にはこんな暮らしは出来ないんだろうなと思いつつも憧れてしまう。
死からは決して逃れることは出来ない。でも悲しみを抱えつつ、小さな幸せを見出しながら美味しいご飯を食べ日々生きること、そんな積み重ねなら出来る気がする。何のために生きるのかなどと意味を見出す必要はないのだ。
山田が話してた「恐怖から逃れるおまじない」、その時が来たら使ってみたい(多分忘れてるw)。
松山ケンイチさんが思いを吐露するところで涙し、ムロツヨシさんが空に向かって叫ぶ場面には胸が潰れそうになり、そしてフォロワーさん達が言ってた満島ひかりさんのシーンはひゃーっ！とドキドキ。キュートさと妖艶さって共存するんですね。薬師丸ひろ子さんの声の演技も素敵過ぎた。
フードスタイリスト飯島奈美さんが手掛ける食事の美味しそうなこと。白米をお腹いっぱい食べたくなる素敵な映画でした。
