私には難しい作品だった。
主人公の状況がわりと私も経験した事があって、いや、刑務所には入ってないけど💦
私にはこの生活できないなぁ、、
がついてまわってわからない。
“ ハイツ ムコリッタ”
マツケンは田舎の小さな塩辛製造所で働く事となる。
「きっと更生できるよ」の言葉から
彼は刑期を終えて知らぬ土地に前科者を受け入れてくれる職場を与えられたのだろう。
住む場所は国が低所得者向けに昔つくった平屋の集合住宅。長屋タイプではない。
久々に外界に出て、お金も無い知り合いも居ない、出所を喜んでくれる親も居なければ、役所から孤独死した父親の骨を受け取りにきてくれと。
そうね、彼は殻に閉じこもり
布団に包まり鬱全開でひきこもりたいだろう。
しかし隣に住むムロツヨシが
少し頭が弱いらしく、
風呂入れさせてくれ、米食わせてくれと、彼に殻に閉じ篭もる隙を与えない。
私はとにかくパーソナルスペースを急に縮めてくる人が無理で💦
こっちも金無いのにせっかく炊いた米食われて、1番風呂入られて、
自分家で食べてくれるなら良いけど
一緒に食べる。
私なら全部鍵かけてだれかしらデリカシーの無い人に関わりたくないから
ドンドン独りになって行くと思うなぁ。。
生きると、必ず空気中にフワフワ舞ってるみたいに
死というものはつきもので。
死との付き合い方。
1人じゃなければ鬱にはならない。
最終的にすごく苦しくも
マツケンとムロツヨシの仲直りシーンはとくにそんな大層な事では無いのに
素敵なシーンで。
ハイツムコリッタの謎の住民達が
皆何かを胸に抱えてて
それが少しの言葉でわかりあえて
察しあえて
協力しよーっよっていつの間にかなってて。
私はそういうのは本当に苦手で💦
要はシェアハウスみたいなもんなんだよね。。
無理だなぁ、、やっぱ私には。
孤独が苦じゃない人間も居るのよ。
ムロツヨシさん良かったのですが、
もっと知的障害感があって
だからこそ無くなる心の壁みたいなのがあれば、なるほどなぁと思えたのかもしれない。
作者さんがムロツヨシさん演じるキャラクターの正解がまだ先にあったんじゃないかな?
私も山下清先生みたいな方が
“ オニギリ食べたいんだなぁ”
って毎日来たら、少し壁は薄くなっている気がする。
この作品の不思議な人の心理は
そういう人が寄り添っている人の
言い表せない関わり方だと思うのですが、出せてなかったかなぁ、、
人の欠けている所、欠けている人が不器用に生きるのって素敵なんですよね。
途中までただ厚かましいだけの人だと思って入れなかった。
観終えて、整理して理解してしまったなぁ。
そうなると満島ひかりさんも違うよなぁ。。
あんな
葬式サイコーだなって思った。
いつかね、そんな人間になりたいものぞ。
人を人たちを描くのはやはりうまい作者さんですね。
演者というよりは演じる人の雰囲気を選ぶ作品なのかな?