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川っぺりムコリッタのamuのネタバレレビュー・内容・結末

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

荻上直子監督の作品を観るのは今作が初めて。独特の世界観を描いて良い作品と思われようとしているな?というイメージ(偏見)があり敬遠していたのだが、ひたすらほっこりするのも悪くないか〜と思って鑑賞。

ところが、全く違った。
ほっこりどころか目を背けたくなる描写が多く、また、「湯を沸かすほどの熱い愛」の視点を変えたバージョンのようなホラーみがあった。途中無理かも、と何度も思わせられた。(気持ちが悪くて)

そんな描写をアップで映し出すことにどういった意図があるのかも正直わからなかった。後半に訪れた満島ひかりさんのなんとも言えないシーンも唐突すぎて困惑した。松ケンが白米を食べるシーンや、採れたて野菜を喰む音などは美味しそうに感じたりもしたが、それ以外は割と苦手で、ラストのムコリッタってこういう空の色のことを言うんじゃないかみたいな(うろ覚え)シーンは、夕暮れがトラウマになるわ!と思った。

ぼんやりとエンドロールを眺めていたら、

…え、薬師丸ひろ子さん、どこに出てました?笑

と気になって、記憶全部消えた。


松ケンはすごく良かったし、頑張って最後まで観れたのは彼の演技が良かったからに尽きる。また、ラスト前の松ケンと満島ひかりさんのシーンはお二人の巧さもあって、グッとくるものもあった。全体にいいキャスティングで、素朴な作品の割にやたらと豪華と感じたけど、逆を言えばこれだけの演者を起用しても描写の苦手さ、テーマ自体も個人的には苦手だったので、好きな作品とは言えない結果となった。

おまけ。
生活していくうちに情も湧くし、慣れもあって、気にならなくなったとは思うけど、やっぱり勝手に自分の家のお風呂入られるの嫌だし、冷蔵庫開けられるのも嫌だな。
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