ねぎおSTOPWAR

Malu 夢路のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

Malu 夢路(2019年製作の映画)
3.3
東京国際映画祭2020

おぉーー、ほとんど情報なしに観に行ったけれど、こういう映画だったのね・・・というのが率直な反応。
つまりちょいネガティブ。

ヨーロッパ映画のような肌触り。
アラン・ロブ=グリエ?

とある中国系マレーシア人(なのかな?)の女性が死に至るわけですが、幼い頃に分かれ分かれになった姉が彼女の跡を追いながら何があったかがわかる仕組み。
頭の中にある思いなどが映像化されるところが多々あるため、妹は生きているようですが、イメージです。
最終的に日本に来ており、水原希子ちゃんと永瀬正敏氏が出演しています。

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スクリーンを前にして「うーん・・」と、上記したようにネガティブになった一因に<音>があります。撮影している中での町のノイズ、室内の音、セリフ・・・。
まずどれも音量が適切とは思えず。

全編通して意図的に音をコントロールしようとしているのは確かです。

カット替わりを海の音先行にしたり、喫茶店内のBGMをスピーカーから出たものの録音から音源直に移行させたり、山の上の川の音などなど。

でも「シャーーーー」といったノイズがカット替わりで入ったり消えたりします。
報道映像、ドキュメンタリーなどでよくあるやつ。
場所場所にノイズってあるもので、だから撮影隊が来ると、いちいち「あれ切ってもらっていいですか?」などとノイズをカットしようとします。この場合は、そこでの発言等音声をそのまま使う目的で極力綺麗に収録しようとしているからです。

映画など作り物の場合はだからアフレコにしたりするものですが、この作品では、前半特に、セリフのないシーンでも撮影時に入っていた音を生かそうとしたためにノイズも拾っています。
日本でのパートはそれがほぼ無くなるんです。たぶん日本のスタッフがそのあたり上手にやったのかなと。

ただしセリフの位置(MA時の立体的な位置のこと)と音量は最後まで気になりました。
通常部屋の中で右の方にいる人ならそっちに音も振るなどしますけどね、・・ちょっと粗かったなって。

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言いたいこと全て受け取れたかはわかりませんが、決して悪い映画じゃないと思います。

自分がこだわりすぎなのかも。
日本公開すぐなので、皆さんのレビューを楽しみにしたいと思います。