自分を自分たらしめるのは、過去の記憶に他ならない。もし記憶を失ってしまったのなら、いったい自分はどこに行ってしまうのだろうか…
ここは記憶喪失という奇病が多発する社会
何の前触れも無しに記憶が消え去ってしまう
そしてこれはまさか…
テキサス・チェーンソー・マサカー?
(当たった)
極めて静かに淡々と物語は進んでいくのですが、ふいにあることに気付きます。飛び交う憶測をまとめきれないまま、やがて疑惑は確信へと変わっていく…
この辺が実にうまい
掌の上で転がされているような気になります
ただポラロイドだけが積み重なっていく、なんて無機質で哀しいプログラムなのだろう。失ってしまった過去。自分を象るための記憶。林檎とポラロイド。やがて人の心に触れることで、消えてしまった心のろうそくに火が灯される
そして物語は静かな哀しみに包まれていく
こーゆーの嫌いじゃない