このレビューはネタバレを含みます
記憶喪失が蔓延している世界。
映画はアキ・カウリスマキのようなシュールな雰囲気と、チャーリー・カウフマン脚本のエターナル・サンシャインを思わせるストーリーで進行する。
男は、妻を失った悲しみから逃れたくて記憶喪失を演じ、治療プロジェクトの名にある「新しい自分」になろうとしたのだろう。
最終的に男は、別れの苦しみを忘れるのではなく、受け入れることでその愛を守り前に進むことを選ぶ。優しい作品だった。
あと療養用の部屋や自宅などの家具がおしゃれでインテリア好きも楽しめると思う。