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脱出のHKのレビュー・感想・評価

脱出(1944年製作の映画)
4.0
ヘミングウェイ『持つと持たぬ』の映画化だが、舞台をキューバからマルティニクに移し、原作にはほぼないロマンス要素を導入してまあ違う話。同原作の映画化は、これの次の『破局』(50)の方が忠実だが、ホークスがヘミングウェイの一番出来の悪いと思う作品の映像化として選んだのがこれであり、原作に似ているかどうかは問題ではないのだ(だから未読でも問題なし。探すのが面倒そうな本だし)。相変わらずの切れ味で最後まで見せるが、とくにクライマックス、引き出しからの・・・には痺れた!エンディングの肩を揺らせながらこちらに来るバコール見たさに再見することもある。バコールはこれが映画初出演だった。
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