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Everybody's Talking about Jamie~ジェイミー~のhitomiのレビュー・感想・評価

3.0
楽しみにしていた作品!
少し固定観念が強くて気になるところが多かったですが、楽しんで観れました。

見た目にこだわる若者(いうてわたしもまだ若いけど、もっと若いティーンたち)がめちゃくちゃ多くて心配な今日この頃。SNSが日常になったことで、見た目が良くなければ認められないのではないかと感じる人は多いんじゃないでしょうか。それは若者に限らず。
そういう心配は必要ないよ、見た目を整えることも素敵だけどそれだけが世の中の全てじゃないんだよってもっと伝えて欲しかったなあというのが正直な感想。

あと、別に「自分」が何者かなんて分からなくてもいいってこと。そんなの26歳の今でも分からん。でもいいんだよ。全ての人間が表現者な訳じゃないんだから、自分が何者かなんて分からなくても、夢なんかなくても、それでも生きていけるし生きていかなきゃいけない。

そういうメッセージを伝えてくれる作品って本当にない。みんな主人公は夢を持ってて、表現したい自分が抑えられなくて…ってパターンばかり。
だからこそわたしはここで声を大にして伝えたいのです。(大袈裟かもだけど、誰かにどこかに届けば)

わたしは今でも外見に自信は持てないし、夢なんかないし、それが原因で辛くなることはたくさんあるけど、外見や自分らしさを持つことはこの世の全てじゃないって気がついてからはすごく楽になりました。

特にティーンの頃って、誰かからの何気ない一言がずっと心に刺さってしまったりするから、こういう映画で一押ししてあげることってものすごく助かるんだよね。だからこそ残念でした。

ドラァグクイーンの歴史や彼女たちがなんたるかを伝えてくれたのはいいけど、外見主義や偏見の助長に繋がっていないかがとにかく心配になってしまいました。

ドラァグクイーンになりたくてもキラキラが好きじゃなくたっていいし、ピンヒールに憧れなくたっていい。
見た目が美しいかどうかは自分が何になりたいかには関わらないし、夢を持ってなくてもいい。

全ての人が型にはまることなく、自分らしく、自由に、愛を持って生きられる世の中になってほしいです。
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