はつみ

あの夏のルカのはつみのレビュー・感想・評価

あの夏のルカ(2021年製作の映画)
4.0
予想よりかなりよかった〜〜〜!

めちゃくちゃ良いじゃん!
ピクサーの映画、割と個人的には良いんだけど…、みたいな作品が今まで見てきた中で多かったから本当に予想外にやられた。
レッサーパンダも良かったし、ピクサーどうした⁈


水に濡れるとシーモンスターに、乾いてると人間に、という設定。らんま1/2かよと思った。


シーモンスターと人間が敵対して、でもルカは人間もシーモンスターも同じ意志を持った生き物同士で同じというありきたりな話かと思ってた。
なんなら、アルベルトの父親は人間に殺されてアルベルトは人間を憎んでる、みたいな話になるかと思った。

けど、メインはそこではなくて
もちろん、シーモンスターを駆逐する人間たちや、シーモンスターに拒否反応示すジュリアの、人間とシーモンスターの関係については描いてるが、この映画はルカとアルベルトの『大友情』映画である。

だからこそ、ラストのシーモンスターと人間が町の人たちと和解し,共存してく展開の持っていき方はかなり雑に感じた。
でも、それでいい!


ルカとアルベルトのこの2人の良さに尽きる。
ルカを海から陸へ連れて出してくれたアルベルト
そしてアルベルトを孤島?から街へ連れ出してくれたルカ
そして、ルカを都会へ、さらには地球の外、宇宙を教えてくれたジュリア

ベスパ(バイク)に乗って2人で世界中を旅する!って言う夢が可愛くていい。
ベスパなら、どこでも行けると本気で思ってそうなのが子供ぽくて可愛い。

海の中、家族や魚などの限られた世界にいたルカが、外へ飛び出し、そこで出会ったアルベルトやジュリアや町の人たちに導かれ、どんどん外の世界を知り、自分のしたいことややりたいことを見つけて行動し、自立していくの、王道過ぎるけど好き!

人は他者と関わることで成長する。

ルカももちろん良いが、もう1人の主役と言っても良いアルベルト
アルベルトはずっと塔で1人でお父さんの帰りを待っていた。
その父への喪失感を知っているからこそ,親友であるルカと離れ離れになってしまう、ジュリアにルカを取られてしまう恐怖がある。
だからこそ、自分たちはシーモンスターで人間とは分かり合えないとジュリアの前で自ら海へ入るが、ルカはジュリアと同じく「シーモンスターだ!」と見放してしまう。
このシーン、アルベルトの気持ち考えちゃって泣いちゃった…。アリベルト…。

でも、そのあと1人で変則トライアスロンにでたルカへ、雨の中駆けつけ、一緒に濡れてシーモンスターの姿で街を駆け抜けるシーンも2人の友情に感動して泣いちゃった…。
しかもその後、ジュリアも一緒にゴールして3人で力を合わせて負け犬チームが勝ったの、分かってても感動。

ラスト、ルカと分かれるアルベルト。
でも、親友なのは変わらない
アルベルトは街に残りジュリアの父と共に住むことになるのも良い。
ジュリアの父もすごく良くて、アルベルトのことを途中きにしたりしてて、アルベルトの新しい父として、物語的にすごく綺麗でまとまってる。
さすが、ピクサー。

トライアスロンのライバルというか、敵の子供(どうみても子供ではない)が、怪盗グルーシリーズに出てきそうな本当にやな奴でおもしろかった。

変則トライアスロンも
水泳→パスタ早食い→自転車
だから、負け犬チームがルカorアルベルトがシーモンスターだとバレるのを顧みず、水泳をしてめっちゃ早くて1位とって、自転車はジュリアに勝たせるって言う展開かと思えばそうじゃなくて、人間とシーモンスターの対立の件然り、意外と予想裏切る展開で、しかも良かった。

イタリアの街並みの美しさや、リアルよりもアニメ的な水の表現(ジブリを参考にしたみたいですね)。
パスタはマジでめちゃくちゃ美味しそうでした。

パスタ食べたくなるー!
はつみ

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