rage30

ミリオンダラー・スティーラー 史上最大の作戦のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

銀行強盗を企む男達の話。

銀行強盗を描いた、所謂ケイパームービーなのですが、本作の特徴となるのが実話ベースという事。
そのせいか、ケイパームービーにありがちな、足を引っ張る仲間や予想外のトラブルといった要素はあまり出てきません。
なので、スリルという面では物足りなさを覚えるものの、これはこれで面白かったですよ。

練りに練られた計画は最後まで感心させられるし、ちょっとしたトラブルも機転を利かして回避するなど、仲間達も頭が良い。
人質も傷つけず、銃器も使わず(これが重要だった!)と、余計な被害を出さないところも実にスマート。
ここまで完璧な犯罪となると、もはや芸術性すら感じちゃいましたね。

勿論、ケイパームービーとして、セットアップの部分もじっくり見せてくれて楽しいし、最終的には罰を受けるラストも良いなと。
あのまま逃げ切ったら犯罪を礼賛する映画にもなりかねないので、あのマヌケな発覚の仕方も含めて、バランスが取れてる様に感じました。

この手の映画は、バカな犯人にイライラしちゃう事も多いと思うんですけど、本作の犯人はむしろ逆で。
犯人達の完璧な計画と手際の良さを堪能する作品になっています。
こうしたアプローチは実話ベースならではだろうし、同じ実話ベースでありながら、杜撰な犯罪を描いた『アメリカン・アニマルズ』を思い出したりもしました。
「イライラする映画は嫌だ!」「頭の良い犯人を見たい!」という人にはオススメの作品ですね。
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