ぶみ

ホステージのぶみのレビュー・感想・評価

ホステージ(2005年製作の映画)
3.0
ロバート・クレイスが上梓した同名小説を、フローラン・シリ監督、ブルース・ウィリス主演により映像化したサスペンス。
かつてロサンゼルス市警の敏腕交渉人であり、現在は田舎町の警察署長となっている主人公が、人質立て篭もり事件に対峙する姿を描く。
主人公となる警察署長をウィリス、人質となった一家の長をケヴィン・ポラックが演じているが、驚いたのは犯人グループである若者三人組のうち、最もヤバい謎の長髪男が、メラニー・ロラン監督『ガルヴェストン』で哀愁漂う男を演じたベン・フォスターであったことで、中々の怪演ぶり。
物語は、豪邸に立て篭もった犯人グループと警察とのやりとりがメインとなるため、ソリッドシチュエーションスリラー的な面白さを見せてくれるが、本作品のポイントは、その人質事件の裏で、もう一つの人質事件が進行していくことであり、単純な内容で終わらず、物語に厚みをもたらしている。
いかんせん、その元となる事件ともう一つの事件との繋がりに無理矢理感があったのは否めなかったものの、総じてハズレも多いウィリス主演のサスペンスとしては、合格点を与えたい一作。

天国は待ってくれる。
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