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初仕事のlpのレビュー・感想・評価

初仕事(2020年製作の映画)
3.2
東京国際映画祭にて鑑賞。

TOKYOプレミア2020から日本映画の『初仕事』。小山監督の初監督作ということで、従来なら「日本映画スプラッシュ」のラインナップに入っていたことが想像される今作。「いつか劇場公開されるから」と映画祭では敬遠する人もいる日本映画だけど、今作のようなインディペンデント映画は見逃すと次に観られる機会がいつになるか分からない(実際に過去に日本映画スプラッシュに出品された作品で、未だに劇場での一般公開がされていない作品はある)こともあり、この機会に迷わず鑑賞!

写真スタジオでアシスタントを務める山下は、上司の旧友である安斎から、「死んだ幼い息子を葬る前に、写真を撮って欲しい」という依頼を受ける・・・という話。
会話劇を軸とした作品なのだけれども、異様に多いカット割りと独特のテンポで、独創的な空気が映画を支配する。正直前半は「キツい」と感じた(実際に途中退場する人も散見された)のだけれども、徐々に作品の世界観に嵌まっていく感覚がある。万人受けが難しいであろう何とも不思議な作品だ。

個人的には小山監督の今後に注目したくなるデビュー作でした。もう一度映画祭期間中に上映があるので、気になる方はぜひ。
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