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クリスマス・ ウォーズの消費者のネタバレレビュー・内容・結末

クリスマス・ ウォーズ(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

・あらすじ
裕福な家庭の少年、ビリー
彼は科学展の最優秀賞を4連覇するほど優秀な頭脳を持ち表向きには賢く祖母を気遣う善良な男の子
しかしその実、彼は自らの成功に固執し5度目の科学展で自身を破った少女、クリスティーンに嘘の不正を告白させる為だけに暴力的な犯罪を生業としている男、ジョナサンに祖母からくすねた金で彼女の誘拐を依頼し脅迫するほどの悪ガキだった
そしてクリスマスを迎えた彼は自らの悪行を理由にサンタからプレゼントではなく石炭を贈られた事に激怒
ジョナサンにサンタの殺害を依頼してしまう
一方、100年以上にも渡りサンタとして働いてきた男性、クリスは権威と影響力を失った事から収入が半減し、工房の閉鎖を避けるべく陸軍の依頼を受け玩具だけでなく軍需品の製造を開始していた
軍人達と共に行動するサンタクロース、クリスと幼少期の粗末なプレゼントを根に持つ暗殺者、ジョナサン
果たしてどちらが生き残るか?
というクリスマススアクション/スリラー作品

・鑑賞理由
クリスマスウィークを祝うクリスマスホラー鑑賞週間の6本目
遂に迎えたクリスマス・イヴ!
なのでちゃんとクリスマス色の濃いホラー/スリラー作品を求めて鑑賞
実際はほぼアクション要素だけで構成されていたけどそれはまぁご愛嬌という事で…

・感想
メル・ギブソンが主演を務めているという事もあり期待して観たが予想通り銃撃戦や格闘シーンがちゃんとした良作だった
スリラーと言える様な怖い要素こそ無かったけどサンタが実在し、政府から助成金を受け取って公共事業として活動している、という設定や武闘派なサンタが激しく戦闘する描写が面白い
子供の夢として存在するはずのサンタが経済的に困窮して軍需品を製造したりバーで酒を煽ったり妻、ルースとの濡れ場があったりとファンシーさのかけらもない人物像となっているのも笑えた

やや残念だったのはクリスとジョナサンの戦闘に至るまでが長かった点と戦闘シーンがアクションとしては十分に楽しめたけどゴア描写が見られなかった点
まぁ後者はファミリームービーとして捉えれば受け入れられる範疇だったけど
あとはサンタを主人公としているんだしトナカイを活かした展開や赤い服を身に纏う場面があるとより良かったかな…

とはいえクリスマス要素をふんだんに入れていながらもクリスマスムードとは正反対の物語に仕上がっていたのは良かったし、襲撃の首謀者である少年、ビリーにクリスマス映画らしい教訓ではなく脅迫を仕掛けて更生させるエンディングなども楽しかったし十分満足度は高かった
また大人びた悪ガキを悪役として軸にした作品としても先日鑑賞した「ベター・ウォッチ・アウト」よりも緊迫感があって楽しく観られた

・総括
アクションと所々に見られるブラックコメディ要素が上手く絡み合ってて前述の通り戦闘に至るまでの長さは気になったけどいざ戦闘が開始してからの激しさで十分取り返してて悪くない出来だった
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