中国北部の戦場で戦う安藤昇は、上官に逆らったことで地獄部隊に送られるが、そこは問題を起こした兵士が集まる場所だった。
戦争ものとはいえ、ほとんど敵と戦わず、安藤昇が自由や女性を求めて地獄部隊を抜け出そうとするのがユニークで、加藤泰っぽい。爆発のシーンは迫力があって、本当に爆発させているように見えるのだが、どうなんだろう。
映像はいつもの加藤泰的だけど、カットは細かめで、ワンカットの場面もそれほど長くない。回想や空想でイメージカットのような場面が出てくるのが珍しい。
話のつなぎ方などは他の作品に比べてやや雑に感じた。
「映画監督 加藤泰 情念の横溢」