TaiRa

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティのTaiRaのレビュー・感想・評価

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PSバイオ世代としては原作厨映画として楽しめた。ほぼ「観るバイオハザード」。

今更感が凄い「原作に寄り添った」映画化。2000年代にやるならまだしも、このタイミングでそれを求めてたかと言われると微妙という。『RE:2』とか出ちゃった後だしね。それでも健気にゲーム世界を実写に取り込もうとした姿勢は支持したいし、そこそこの面白さはある。無理矢理『バイオハザード』と『〜2』を一つにまとめた脚色も二次創作的なものとして楽しめる。原作が参照していたジョン・カーペンター映画をもう一回引っ張り出して来る律儀さも愛らしい。予算の都合かコロナ禍中での撮影の影響か、やたらモブが少なく警察署内に人が全くいないのも「引っ越し中で人手不足」という『要塞警察』の設定使ってるのがウケる。住民含めモブを使えないのが現代ゾンビ映画としては物足りないけど、オールドスクールなゾンビ映画としてはそんくらいで十分なのか。まぁ、ゾンビ映画として特段面白い訳ではないんだけど。原作再現に拘り過ぎて洋館のホールがCG背景だったのは流石にどうかと思う。洋館探索中ずっとこれだったらどうしようと不安になったもん。原作忠実にやるなら撮影とか踏襲すれば良いのに。定点カメラの怖さとかそもそも映画から流用してたのに。リッカー登場の前触れとか要所で気の利いた演出はあったけど、全体的にゲームのムービーっぽさは拭えない。リサ・トレヴァーの扱い変更とかは何なんだろう。単に不憫だからか?ウェスカーの造形を変えたのは良いと思う。今更あの感じで出て来ても笑っちゃうしね。こいつ誰だろうと思ってたらリチャード・エイケンで、「そんな奴いたな!」って懐かしくなったよ。あと、割と女優で持ってる映画だった。
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