クリエイターという肩書の人に観てほしい。
仕事がら、作家、漫画家、映像作家など物語を作る側の人と話す機会が多いんですが、その際、話題にすると結構な確率で絶賛されるんです。普段物語を作っている側の人たちがですよ。
私の最初の正直な感想は凡百の１つだったので軽く驚きました。
うだつの上がらない製作アシスタントの主人公が、血統書付きの天才に実力を見出されて、こだわりの１作を撮る。当たる。
もちろんそこには紆余曲折、様々な人間が出入りしているんですが、クリエイターを主人公にした物語としてはどの人物もどのギミックもどこかで見たことある内容だと私は思ってしまったのです。どこかで見たことのある既視感で一歩先を視聴者に読ませる。直後の答え合わせで読みどおりの答え合わせをしてみせる。たしかに気持ちイイんだけど、絶賛される理由はわからなかったなぁ。
でも好き。
そしてこのレビュー冒頭の一文に戻ります。
クリエイターという肩書の人に観てほしい、そしてこの作品の何が素晴らしいのかを聞かせてほしい。
嫌味ではなく純粋にそう思っているのです。
もう一度言いますが私はこの作品、好きです。
キャラデザも作画も丁寧、物語は王道に王道を重ねて王道に仕上げられ、新しいところなんて何もない。
そんなのもう、何度観たって楽しいじゃないですか！
