このレビューはネタバレを含みます
映画に居場所(夢)をもらった少年が、たった一人の為に全身全霊で夢を届ける物語
世の中を上手く生きられず、何処かにわだかまりを抱えている人間の立場に立った作品
キャラクターの事情を深く表現して同情を誘うのではなく、夢について無駄なく淡々と本質を見せてくれる作品は珍しい印象
これは持論だが、映画やゲーム、絵や本などの空想に居場所を求める時、それは身近な場所で居場所がない時だと思う。※惰性で消化される場合は別
何かに負けると人はその場所から逃げる。
その負けが強いほど、逃げ場所にしがみつく。
「自分にはこれしかない」と
しかしその逃げ場所ですら負ける事がある。
そうして初めて、自分自身の中に居場所を見つける時が来る。
これこそが他の誰でもない作者の声なのだと思う。