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Cosmetic DNAのmizukiのレビュー・感想・評価

Cosmetic DNA(2020年製作の映画)
4.3
女であることで得をして生きている自覚はある。でも同じくらい踏み躙られる思いはたくさんしていて。世の中の女の子、痴漢されたことあるのは当たり前だし、この映画みたいに目に見えるレイプじゃなくても、心がレイプされたなって思うことだってある。同意せざるを得なかった、後から考えたら別に望んでいなかった、その時断らなかったんだから相手は悪くない、でも女を下に見る違和感は感じていて、後で一人でちょっと泣いて、自分が強くなるしかないんだと決心し、なんでもない顔をして日々を過ごし、生理がきてやっと安心できる。男はやって気持ちよくなって終わりかもしれないけど、女は生理が来るまでなんとなく毎日「大丈夫かな」って思いながら日々を過ごすんだよ。
化粧をしたり、肌を見せるファッションをしたりするのは、絶対に絶対に「俺たちのためにやってるんだろ?」って思うような男のためではないということだけは言える。世の中、素敵な男性がたくさんいることは知ってる。しかし残念ながら、クズも山ほどいる。求められることが嬉しい時は、クズでもいいんだよ。でも、やっぱりクズでいいわけない。遊んでる=クズではなくて、彼女いてもやばいやつはやばい。クズと仲良くならない努力って、私の中では最重要の防犯対策ですね。経験上、普通に可愛くて優しくて看護師みたいで善良そうで、言ったことに対して何でも笑ってくれて、アースミュージックアンドエコロジーみたいなゆるふわ系の服とかナチュラル系の服とか着てる女の子が好きですよね、クズって。確かにみんな好きだろうけど、タイプとしてつらつら上げるよね。従順そうな女の子、つまり自分の都合に合わせてくれる女の子が好きだよね。それって真の都合のいい女では?だからぜーんぶ真逆で生きたい。それが自衛になるから。気の強い女も気の強そうなファッションも、拒絶してくれてサンキューーふるいにかけるためです。どんな格好でもできるよ実際。色々着る中で目的に合わせてそれを着て、そういう女ぶるなんて余裕。もちろん、着る服全部好きな服なのは前提だけど〜。


人間の祖先って女しかいなかったらしいじゃん。でも男と女がいることで、遺伝子の多様性が生まれるから、この仕組みがずっと続いてきた。しかし、日本は少子化で、破綻に向かっている。私も、私の友人も、理解のある男性に出会う前に体が老いるくらいだったら、一人で稼いで、養子とるか、精子バンクからもらって人工授精して子供産んで育てたい(日本では不妊治療以外で精子バンクは使えないけどね)、が常識になってる。iPS細胞で男なしで子供を設けることが実現するなら、祖先のいた世界に戻るね。ココ・シャネルは、「女とセックスして子供ができたらいいのに」と言ったそうです。この映画ではそれを実現しました。最高のSFだった。全部、可能性の話。そういう幸せもあるのではないかと。おそらく多くの女性が自然に考えてしまうことを、こんなに表現していてすごい。そうは言っても、好きな人と出会って、結婚して、自分の血を引く子供を設ける、それが幸せなんだとも思う。


血みたいなリップ、ではなく血で作るリップでかわいい💕クズ男はコスメになって貢献してよね。成敗成敗。


これはフェミ映画ではなく、事実の要約だと思うから、フェミっぽい宣伝の仕方勿体ない。
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