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セガvs.任天堂 Console WarsのYYamadaのレビュー・感想・評価

セガvs.任天堂 Console Wars(2020年製作の映画)
3.4
【ドキュメンタリーのススメ】
セガvs.任天堂/Console Wars
(2020)

◆ドキュメンタリーの種類
 証言に基づく「解説型」
◆描かれるトピックス
1990年代のアメリカで勃発した、
 「ゲーム機械戦争」に迫る

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・1990年、セガは世界のゲーム市場の一大企業である任天堂に立ち向かうべく、チームを立ち上げる。
・懐かしい16ビットゲーム時代の映像も交え、当時を知る関係者たちが語る。

〈見処〉
①ファミコン vs メガドライブ。
 世界覇権をかけ、米国市場で争う。
・『セガvs.任天堂/Console Wars』は、2020年にアメリカで放送されたドキュメンタリー。日本では、U-NEXTで2020年12月4日から独占配信されている。
・1990年代アメリカのゲーム業界で繰り広げられたセガと任天堂の覇権争いを描いた本作は、ブレイク・J・ハリスによるノンフィクション「セガvs.任天堂/ゲームの未来を変えた覇権戦争」を原作に、ハリス自身が監督を務め、『ソーセージ・パーティ』のセス・ローゲンらが製作総指揮に名を連ねた。

②本作で語られるエピソード
・海外版ファミコン「Nintendo Entertainment System(NES)」参入判断に憚る「アタリ2600」失敗の壁。
・海外版メガ・ドライブ「ジェネシス」推進に対する北米セガと日本本社の価値観の隔たり
・セガvsウォルマート。任天堂の販売ネットワークを崩せ。
・マリオキラー「ソニック・ザ・ヘッジホック」とセガの躍進
・大人気格闘ゲーム「モータル・コンバット」と両社の規制スタンス。
・新たな黒船「ソニー・プレイステーション」vs「セガ・サターン」

③結び…本作の見処は?
◎: 絶対王者の任天堂に挑む中堅企業セガの取り組みを、当時の両社の主要メンバーの証言で語られるドキュメンタリー。任天堂をモンスターと描く訳ではなく、両社の偉業を讃える内容”になっており、リアルタイム世代には、たまらない作品。
○: 「コーラ戦争」のペプシを彷彿とさせるセガのゲリラ的プロモーションのエピソードは、なかなか興味深い。
▲: 両社が肩を並べたような証言がありつつも、セガは「ソニック・ザ・ヘッジホック」一本足に対して、任天堂のエピソードとして、後に北米でポケモン旋風を巻き起こす「ゲームボーイ」のエピソードがほとんど語られないなど、恣意的な展開が気になる。
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