メッチ

アムステルダムのメッチのレビュー・感想・評価

アムステルダム(2022年製作の映画)
3.3
ハリウッド版三谷幸喜監督作品!みたいな感じでした。1930年代のアメリカやヨーロッパがどんな時代かを知る作品です。

本作の印象は監督の過去作「アメリカンハッスル」みたいな印象を受けました。あの作品も豪華俳優陣で実話を基に作られた作品なので、その実際の出来事を知っていると面白さが分かるような作品。もう少し分かりやすい映画で例えるなら、三谷幸喜監督作品の「清須会議」とかが近いかと思います。あれも戦国史を知っていれば「あの武将はこういう奴でこういうことをする」みたいなこと思いながら観れるうえ、全体的にギャグテイストなので楽しく観れる。(あと豪華俳優陣というのは今作と共通)
そう考えると1930年代の世界が分かっていないと本作の理解は難しい。第一次世界大戦が終わり世界が疲弊していた上に世界の経済が一気に不況になった世界恐慌が起こっていた時代。「あまりにも不況過ぎて民衆も何を信じれば良いのかわからない上に、立ち上がった救世主を支持ていたらとんでもない者だった。」など、ふと想像してしまいます。人間は不安なときこそ判断がおかしくなるのが、波乱な時代だったのだと説明している。

本作の事件に巻き込まれるきっかけのとなる事故についても他人が見えないほど余裕は無かったという背景を皮肉っていたのかな?と思いました。
あとなにより、そんな時代にも関わらず主役の3人の結束感が素晴らしいものに見える。そこがこの作品の魅力なのかもしれません。
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