うにたべたい

地球防衛少女イコちゃんのうにたべたいのレビュー・感想・評価

地球防衛少女イコちゃん(1987年製作の映画)
3.8
電エースシリーズなどで、私を含めコアなファンがいる河崎実監督の伝説的作品。
中学生の女の子だった磯崎 亜紀子を主役に据えた特撮ムービーで、当時、彼女の幼い可憐さによって多数のオタクが骨抜きにされました。
シリーズ3作まで作られ、あさりよしとお作画でコミックス化、メインビジュアルを遊人が担当してゲーム化もしています。

基本的には80年代特撮のテンプレを踏襲していて、怪獣や宇宙人の襲来があり、それに地球防衛軍的な軍隊が対応にあたります。
ただ、それに対峙するのは、巨大特撮ヒーローや五人の戦隊ヒーローなどではなく、イコちゃんという一人の女の子となります。
イコちゃんはある種の趣味の男性にはストライクな容姿と仕草で、そこは現在も全然通じる可愛らしさなので、期待して視聴して良いです。
ただ、もう何十年も前の作品となるため、現在の姿を思うと微妙な気持ちになるのは仕方ないですね。
80年代特撮に少女を混ぜるという、カレーにカツを入れちゃう的な、わかってる作品だと思います。

主人公は、中学生の河井イコちゃん。
彼女はある日、空腹で倒れている、奇妙な格好をした男性に出会います。
モロケン(演・南郷勇一)というその男に、自分のお弁当を上げると、モロケンはお礼に何でもお願いを聞いてくれるインカム・スーパーインカムを渡します。
遅刻しそうになったイコちゃんは、早速、インカムにお願いすると、スクール水着姿になって、ギリギリ1時間目の水泳の授業に間に合います。
このスク水姿が本作のクライマックスですね。
あとは、いつもの河崎実作品な感じで唐突に大怪獣が出現したり、凶悪宇宙人が襲来するのを、イコちゃんがスーパーインカムでなんとかする展開です。

ちなみに、造形だけ電エースっぽいミラクルマンなるヒーローが本作に登場します。
調べたところ、電エースのスーツは、河崎実氏のアマチュア時代の自主映画作品が初出らしく、色々流用していた時期だったのかなあと思ったりしました。

時代を感じるところもありますが、オタク心をくすぐる、それもダメな方のオタクの心を刺激する作品でした。
1,2,3作セットのDVDを購入したので、続けて2,3も視聴予定です。