光と対峙するストローブ＝ユイレ。再生、停止の度に点滅を繰り返す光を隣に、フィルムが記録した"光"が二人の前に映し出され、二人はそれを丁重に切っていく(それは恐怖をも含む作業だ！)。光は紛うことなき"正しさ"を内包したものへと変身しモニタに残る。部屋には、永遠にフィルムを送る音が続くように思われる。
抵抗の演説→スクリーンに映し出されるバッハの冒頭シーンには不覚にも泣いてしまった。あれは素晴らしかった。コスタが上手すぎる。
ユイレが「雨月物語やねー」とか、ストローブが「田舎司祭は...」とか言うのも面白かった。もちろんだけれど、彼らにも感銘的なショットや演出論があるのだと思うと、なんだか嬉しかった。
最後のシーン、「これで終わってくれれば最高だな」と思いながら観ていたら、ほんとうにそのカットで終わってくれて心の中で拍手した。えぐいね。もっと描きたいけれど、あえてこれ以上はやめておく。シチリア！が早く観たい。
