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カラマーゾフの兄弟のodyssのレビュー・感想・評価

カラマーゾフの兄弟(1968年製作の映画)
4.0
【原作とはやや異なるけれど、見なきゃ損】

イワン・ピィリェフ脚本&監督作品。言わずと知れた世界文学の大傑作を映画化したもの。1968年制作、シネマコープ・サイズ。

なにしろ大長編の映画化なので、上映に4時間近くかかるけれど、それでも省略箇所が多い。アリョーシャと少年たちの付き合いが全部省かれたのは仕方がないが、有名な大審問官も全部省かれているのはどんなものだろう。 

最初の当たりは、やはり小説で読むのと映画で見るのとは感覚が違い、小説だとドストエフスキー・マジックにかけられたようになるのであまり不自然さを感じないのだけれど、映画で見ると、ものすごく芝居がかっているのが歴然。でもこういう世界もあっていいんだとも感じられる。 

最後の裁判シーンは原作からかなり変えてあるが、かえって劇的効果がでていてよさそう。 

俳優ではイワン役がよく、またグルーシェンカ役の女優も若い頃の大原麗子にちょっと似ていてすごく魅力的だ。
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