井出

トリュフォーの思春期の井出のネタバレレビュー・内容・結末

トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

とにかく淡々と子どもの日常を描いている。恋愛、不遇、逸脱、葛藤、大人という壁、生、子どもたちは日々を、初めての経験を、全力で本気で楽しみ、苦しみ、生きている。その絶対的な一元論者たちを尊敬しているトリュフォーの映画。ピカソと同じで、彼は子どもであろうとした。そこに最高の芸術があるのだろう。その表明は冒頭から始まる。子どもは何かに向かって活き活きと全力で走っている。エンドロールでもキャストの紹介は子どもだけだった。彼の主張は教師の立場からなされた。人生、自由、幸福、闘い、子どもの頃の悩みを大人になるにつれて解決し、虐待の親が逮捕されたとき、子どもたちに伝えようとした。敬意はアングルからも表れていて、目線は低い。子どもの子どもによる子どものための映画。
あとはとにかく、子どもたちがかわいい。とくに坊やはかわいすぎるし、フランスパンの扱いは気になってしょうがない。
色彩は服装で表現されていて、原色があざやか。
アングルはたまにはっとする。子どもたちがチャイムと同時に帰ったりするとかよかった。
フランスの子どもはませてる。大人は子供っぽいけど。子どもが親で決まるのもよくわかる。俗っぽいし、社会学的にも面白い。
てか画質良すぎ、すごすぎデジタルリマスター
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