爆裂BOX

ハウス・オブ・ザ・デッドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ハウス・オブ・ザ・デッド(2003年製作の映画)
3.7
アリシアたち5人の若者はレイヴパーティーが開かれる「死の島」と地元で呼ばれる無人島に遅れて上陸するが、会場には誰もいない。困惑する彼らに突如ゾンビ達が襲い掛かり…というストーリー。
マスター・オブ・エラーウーヴェ・ボル監督がSEGAの人気ゾンビシューティングゲーム「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド」を映画化したアクション・ゾンビ映画です。悪評ばかりの映画ですが、個人的には充分面白かったです。
ゲーム画面の無意味な挿入や無駄な360度回転撮影と欠点も多いですが(連発され過ぎて途中からは笑えて来ましたが)、10分に及ぶ墓場での襲い掛かってくるゾンビの大群を銃撃ちまくりの戦闘シーンや、ダッシュだけでなく斧などの武器持って躍りかかってきたり、水棲ゾンビ等のゾンビのキャラクター造形はどことなく「サンゲリア2」や「ゾンビ4」等のイタリアクズゾンビ映画を彷彿させてグッときました。終盤の地下通路では原作のエビタンみたいなコケで覆われたゾンビが現れたり、通路に現れるゾンビ達をバンバン撃っていく所はゲーム感強くて良かったです。
ゾンビメイクもミイラっぽい感じが良かったですね。群がりつくだけでお食事シーンがないのは残念ですが、弾着による頭部破裂シーンちょこちょこ入れてる所は好感持てました。
登場人物の中ではユルゲン・プロフノウ演じるカーク船長が一番カッコよかったです。「Uーボートの艦長か?」って台詞はちょっと笑った。アジア系女子のリバーティーが意外と身体能力高くて彼女の戦いぶりも楽しかった。というか登場人物全員強かったですね。アホな金持ちキャラのサイモンも結構活躍したし。カーク船長の助手役で、ロン・ハワード監督の弟で印象深い脇役俳優でもあるクリント・ハワードが出てますし、常にカメラで撮ってる青年役でマイケル・エクランドもちょっとだけ出演してます。
ラスボスの皮膚継ぎ接ぎした姿も安っぽさもありつつ気色悪さもあって良かった。蘇生実験研究する博士ゾンビがラスボスって設定は脚本担当したデイヴ・パーカーの監督デビュー作である「ゾンビ・ザ・リターン」ともにてるな。
個人的にはラスボスとの最後のチャンバラも盛り上がりましたし、ゲームの「1」につながるラストもゲームファンとしてはニヤリとさせられました(ゲームしたことない人には「?」としか思えないでしょうが)
ゲームの映画化としては最低の駄作ですが、ゾンビ映画としては悪くないと思います。