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私は確信するのryodanのレビュー・感想・評価

私は確信する(2018年製作の映画)
4.0
無罪を勝ち取ると言うよりも、冤罪の危険性というメッセージの方が強く感じた。冤罪の主な原因は二つ。一つは警察の初動捜査のミス、もう一つは捜査の段階で何らかの圧力が加わるケース。前者は捜査のミスをミスと認めないで事実の方を捻じ曲げる。後者は事実自体を捻じ曲げる。どっちもやってもないのに容疑をかけられる人が必ず出て来る。ドラマとしては主人公のヤンキーママが丹念に事実を検証することで、ほころびを浮かび上がらせていく。が、今作はさらに一歩踏み込んで、その主人公ですら、事件を少しづつ「創作」していく。容疑の段階で「動機」なんて分かるはずもないのだ。弁護士の最終弁論を聞いていて、「松本サリン事件」を思い出してしまった。冤罪の被害にあってしまう可能性がない人なんていない。そう思うだけで今の世の中ちょっと身構えますね。
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