おおむね題名通りのお話です。
奇妙な冒険でも始まりそうなジャケットですが、そばに立つものも立ち向かうものも関係ありません。
ガソリンスタンドで働くことになった主人公は、以前付き合っていた彼氏が実はシリアルキラーというとんでもない過去を持ちます。
元彼は逮捕され、自身も元彼を燃やしたせいで保護観察処分となりましたが、その犯行を半ば無理矢理間近で見せつけられ続けたせいで、それがトラウマとなって幻覚を見るようになってしまいました。
幻覚の内容は犯行がフラッシュバックするものや、被害者や被害者遺族に責められるというもの。何が現実で、どこまでが妄想なのか、視聴者側にもはっきりしないまま話は進んでいき、それが面白かったですね。元彼が近くに迫っているような気配を感じたり、殺された女の子の母親が復讐にやってきたりするのですが、それも実際に起きたことかどうかわからない。その雰囲気が良かったです。
とにかく主人公の子が不憫で、アタオカとか既知の外にいる人に一方的に惚れられるのって恐怖すぎますよね。何が彼らの琴線に触れるかもわからないし。1度目をつけられるとずっと付きまとわれますし。
遊び心溢れる日本版のジャケットからは想像もつかないほど手堅く真面目なスラッシャーホラーでした。ツッコミどころも程々にあるとはいえ、全体的に不穏な雰囲気も上手く映せていて、見応えもありました。
血糊の量は多かったですが、人体破壊は控えめで見やすいかと思います。個人的には物足りなかったですが。
