前半の、デヴィッドフィンチャー「パニックルーム」へ喧嘩を売るような家の隠れんぼシーンに、製作陣の気迫を感じ取る事さえできればこの映画を信用して最後まで見ることが出来るだろう。すげぇおもしれぇ。
映画の始まりから血みどろの戦いまで20分も掛かっていないという手際と思い切りの良さにもう涙腺崩壊間違いなしなのである。
中盤、とある女が登場するショットの撮り方は圧巻で、かつてヨーロッパで作られたゴーストストーリーのごとき恐ろしさをそのまま味わえる。こういったジャンルムービーに等々に組み込んでくるあたり、かなり油断できない。
また、その女の正体のまごう事なき邪悪さは拍手喝采。血についてのテーマをこう描けるのか。
しかも犬を大切にしない奴は万死に値するのだという教訓まで盛り込んでいるのだから深いしおもしろいしサイコーなんじゃないすか?