坂

ドント・ブリーズ2の坂のレビュー・感想・評価

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)
3.2
一作目の良さがほぼ消えた本作。
音を立てた瞬間、殺戮者に殺されるホラー「ドントブリーズ」の続編。

前作は泥棒が盲目のお爺さんの家に盗みに入ったら、その爺さんが軍人上がりで恐ろしく強くてぶっ殺されていくと言うところにサスペンスやスリルがありました。

ところが本作はそのお爺さんが主人公。
前作にはいなかった女の子と穏やかながらも歪んだ生活を過ごしており、ある日彼らの元に謎の男たちが押し入ってくるのです。
少女が男たちから逃げるシーンにドキドキはあれど、ホラー要素は薄く、スリラー味が強いかなと言う感じ。スリラーアクションみたいな。
爺さんは相変わらず鬼強い。

この映画の魅力は、音を立てた瞬間殺人鬼が殺しにくるところにあると思うんですが、続編である本作はその魅力がほぼほぼ失われていたと言う感じで、個人的には残念です。
もっとB級ホラーっぽく、新しい泥棒が入ってきてお爺さんの餌食になるようなストーリーラインで良かったし、それ以上は求めてなかった。

主人公の女の子とお爺さんの家族愛や、女の子が自由を得ると言うのが物語の鍵になっていたように感じるんですが、元々パニックホラーだった映画にストーリー持たせても勢いが削がれるんだよなぁ。
もちろん、これが一作目で、それがテーマであることを最初から謳っていたら話は別なのですが、本作は完全に続編なので、前回と同じ構成でありながら、前作より驚かせるような仕掛けが欲しかったところ。
映画単体としては悪くないのですが、ホラー好きとしてはホラーとしても半端だし、前作ファンとしても中途半端なかんじでした。
坂