このレビューはネタバレを含みます
歌舞伎界随一の女形で人間国宝の5代目坂東玉三郎を追ったドキュメンタリー。
「ラ・パロマ」「ヘカテ」のダニエル・シュミット監督が、ところどころフィクションとモキュメンタリーを織り交ぜる。
演じるとは…
鼓や太鼓や唄い手に三味線から黒子さんなど裏方さんの努力から坂東さんつまり自分自身のセルフプロデュースによって、成り立っている歌舞伎の奥深さに感動するなぁ。
角度やしぐさや表情によって、男性でも女性…
男が女形として女を捉える
海外の監督が演劇/映画として日本舞台を据える
客観的であるには常に自身を非顕在化することを求められるのかも知れないが、作中の人物は演技で己を出しつつ消している。
モンタージ…
ほっときすぎてあまり覚えていないが、やはり撮影がとにかく素晴らしかった。演者の動きに応じていざるようにゆっくりと動くその落ち着きと豊穣さにはこのうえない円熟を感じる、グッと抑えられた色彩も美しい。当…
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非常に面白かったです!!!
記号化 エッセンスを抽出した動き、本物よりも本物らしい体(テイ)の動き、振り付け、属人的な動きの癖、そういうの観るのが大好きなので終始目が離せなかった!
・演劇的な人間…
坂東玉三郎が歌舞伎の舞台裏へと入っていく、その舞台で演じている人物もまた玉三郎である。ここから舞台を終えた玉三郎の白塗りが落とされるまで、この映画の冒頭は溝口健二の残菊物語を模したものとなっている。…
>>続きを読むダニエル・シュミット監督、レナート・ベルタ撮影。
ドキュメンタリーの中にフィクションがあり、フィクションの中にドキュメンタリーがある、多重構造の作品であるが、予定調和的ではなく、映像から映像が生起さ…
10/21 ユーロスペースで修復版。
自分に体現されていない観念を、生活の中から見つけた記号を元に想像力で構築していく。そうして初めて、この世界のどこにも存在しない、その観念の真実が現れる。女性は、…