セブンのあおやのネタバレレビュー・内容・結末

この映画は本当にバッドエンドなのか？
「後味の悪い映画」として有名なこの映画をみたときに、私はいまいちパンチが足りないと思ってしまった。

なんといっても最後のシーン、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」を引用したあのセリフは厭世的で警察という仕事を憂いていたサマセットが前向きな方向に思考を転換してから定年を迎えられたような希望を感じる。全体的には鬱々としたストーリーにとってつけたようなこのシーンが後味の悪さを乱暴にぼかしているように感じた。
あとあと調べてみて分かったことだが、あのシーンはフィンチャーの意思ではないようである。当初はミルズがジョン・ドゥを撃ち抜いたあと暗転、で終わる予定だったのをプロデューサーの意思で変えられたようだ。
なるほどこの作品は後味の悪い"はずだった"映画だということなのかもしれない。