れお

セブンのれおのネタバレレビュー・内容・結末

セブン(1995年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

【セリフ】
・仕事が好きか?ああいうのが?→いいや。だが、それが人生ってもんだろ?
・俺はもう無関心が美徳であるような世の中はうんざりだ。
・無関心が解決法だってことは、よく分かるんだよ。イヤってほどにな。人生に立ち向かうより、ドラッグに逃げるほうが楽だ。手に入れるより、盗んだほうが楽だ。子どもを育てるより、殴るほうが楽だ。愛は大変だ。努力と手間がかかる
・人に話を聞いて欲しかったら、肩をたたいちゃいけない。ハンマーをたたきつけないと。
・鏡で顔を見るたびに思い出すがいい。今後一生…私のお陰で救われたこれからの一生を。

【感想】
最後の葛藤シーンがすごい。
ミルズの迷いが、心のバランスが崩れているのがありありと伝わってくる。

サマセット≒ジョン・ドウ(厭世家)であり、ミルズ≒ジョン・ドウ。(理想家)
そして、ミルズ⇔サマセット

サマセットとジョン・ドウは、どちらも世の中に嫌気が差している。
罪を犯す人々、そして、それに無関心な大衆に。
違うのは自分自身も無関心を装うかどうか。
サマセットは、定年退職もあり、諦めている。自分に世界は変えられないと。
一方、ジョン・ドウは、七つの大罪をなぞった事件を起こすことで、大衆を痛悔させようとする。世界を変えようとしている。

そしてミルズは、サマセットと逆のキャラクター。
幸せな家庭を持ち、感情的で、世界を変えられると思っている。無関心ではなく、自分の関心に、感情に従う。

最後の最後、「この世は最悪だが、戦う価値がある。」と、無関心を装い、戦うことをしようとしなかったサマセットが成長するが、それはどちらに影響されたのだろうか。
自分の感情に従い発砲したミルズなのか。
それとも、七つの大罪を完遂させ、大衆を痛悔させたジョン・ドウなのか。
あるいはその両方か…。

【あらすじ】
定年退職間近のベテラン検事サマセットと、新米刑事のミルズは、奇妙な事件に複数遭遇する。
その事件は、七つの大罪になぞられた殺され方をしていて…。
れお

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