「七夕にセブンを観よう」というzoom感想会のお題だったので、Blu-rayは持っていますがしっかり当日の仕事帰りにNetflixで鑑賞!
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"この腐った世の中で、誰が本気で彼らを罪のない人々だと?だが問題は、もっと普通にある人々の罪だ…"
【STORY】
引退を考えるベテラン刑事(モーガン・フリーマン)と、異動してきたばかりの熱く荒っぽい刑事(ブラッド・ピット)が、七つの大罪をなぞるような連続猟奇殺人事件を追う。
【重過ぎる傑作】
重過ぎるラストで有名な今作。
周到過ぎる敵に転がされた末の、息の詰まる終着点。これほどに洗練された苦悩は中々感じられませんよね。
初めて観た時の「もうこれ観たくない…」という気持ちは未だに忘れていませんが、傑作過ぎて結局5回目です。笑
【最高のキャストの最高の演技】
精神が極限まで追い詰められたシーンのブラピの演技は一度見たら忘れられません…
怒りと悲しみと葛藤・理性と感情のせめぎ合いが一瞬のうちに集約された演技が凄すぎて、この部分だけ何度か繰り返して観ました。
モーガン・フリーマンも、冷静沈着・真っ直ぐ真面目な中に、怒りや悲しみ・情熱を抱えているベテラン刑事を完璧に演じます。全ての言葉に深みがある、素晴らしい役ですよね。
それでいて、非常に厭世的な考えを持っていて、"厭世" の面だけ見ると敵であるジョンと共通しているのも素晴らしいキャラデザインだなと思います。
ケヴィン・スペイシーの怖いほどに真っ直ぐに "正義" を執行する悪役っぷりも最高。"彼を倒しても意味を為さない" という絶望的な無敵感は『ダークナイト』のジョーカーを思わせます。
見ているこっちも「こいつどうすりゃいいんだ!!」って悔しくなりますよね…
【丁寧で重厚な演出】
モーガン・フリーマンの醸し出す空気、吐き出す言葉を中心に、物語を包み込む丁寧で重厚な雰囲気が魅力的です。
「G線上のアリア」が響く中、図書館と人物達の姿が映り、重なるように文字達が踊るシーンが印象的です。
最終日、出かける前の準備を映す部分でも時間をかけて緊張感を高めたり、全てが丁寧ですよね。
ラストに向かう高架線の景色や、逆さまに流れるエンドロールも強く印象に残ります。
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観た回数:5回
直近の鑑賞:Netflix(20.07.07)