にじのすけ

セブンのにじのすけのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.9
今まで観てきた映画の中でも、初見時、最も気分が悪くなった映画。実在のサイコパスによる犯罪の綿密な下調べに基づいて創造された「羊たちの沈黙」の犯人バッファロー・ビルと違って、この作品の犯人ジョン・ドゥは人間ではなく、いわば「アンチクライスト」なのでしょう。そして「悪」を断罪するものは自らの「悪」をも断罪しなければならないため、彼はあえて自らをミルズ刑事の手で処罰させたのではないかと。彼の妻に「Envy(嫉妬)」という罪悪を犯したから、とドゥは言ってますがこれは方便でしょう。要は7つの大罪ならどれでもよく、自分自身がその罪によって断罪されることが彼にとっての「仕事の完了」だったわけです。本作に対する私の感想は一言「実に素晴らしい!」
にじのすけ

にじのすけ